醤油の麹は、蒸した大豆に炒ってくだいた小麦をまぶし、それに種麹を加えて湿度の高い場所でつくります。

醤油づくりに使う麹菌は湿度の高い場所を好むので、30℃前後の湿度で、湿度は100%近い麹室(こうじむろ)という部屋の中でつくります。

また酸素を必要とするので、空気を送りながらつくります。作業開始から3日間かかるという意味で「3日麹」と呼んでいます。
加えた元となる種麹(たねこうじ)の胞子は数時間後に芽を出し、白い菌糸が伸び始めます。

 

 

0数時間たつと、大豆や小麦が白い菌糸に覆われるのが確認できます。
醤油麹ができあがる頃には、胞子がついて全体が黄緑色になります。
醤油づくりに必要な数多くの種類の酵素が、醤油麹の中には大量につくられています。

麹菌の胞子が菌糸を伸ばしていくと、空気の通りが悪くなって呼吸がしにくくなります。
この状態で出る呼吸熱によって麹が発熱してくるので、タイミングを見計らって固まった麹を機械でほぐし、通気をよくします。
この作業を「手入れ」と呼び、3日間の中で2回行います。

麹づくりの後半には、麹の品温を25℃くらいに下げ、酵素の生産を促進させます。
できあがった麹を食塩水に仕込み、1年かけて発酵・熟成していきます。

 

 

 

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